ひろば Q & A 第5回

質問

Q: コンピュータの弱点って何なんですか?

コンピュータの弱点って何なんですか? 特に無理矢理電源を切って終了させた時の影響を教えてください。

質問者: エツコさん

回答

A: かなり弱点だらけですが、加減の問題です。あと、電源は無理矢理切らない方が吉です

無茶な質問が来ました。こんな事、雑誌や説明書やサポートセンタでは普通教えてくれません (例外: 時々アスキー)。CD-ROM を普通の CD 再生機にかけて再生機をぶっ壊した事のあるろばQ好みの質問と言えますが、それでも基本的にやらない方が吉ですし、やる場合は自己責任でお願いしますって感じです。

まず、弱点から。これは 1 個 1 個説明するときりがないので (昨晩実際書いてみて確認。で、没になりました) 一気に書きましょう。まず、熱。熱くなるとコンピュータの電子素子が壊れたり、最悪焦げたりするので要注意です。次に水。乾かしたら直る場合と、直らない場合がありますが、水よりオレンジジュース、オレンジジュースよりトマトジュースよりカレーライスの方がかけた時乾かしても直りませんでした……って経験談かい! で、寒さにも弱い。具体的には結露するほど冷えると結局水がかかるのと同じになりますから注意です。更に振動。ハードディスクが読書きしている時は特にまずいです。揺れる場所は凶であり、腹が立ったからと言って殴るのは大凶ですがハードディスクが動いてない時を見計らって手加減して殴れば大丈夫っぽです (駄目です。止めましょう)。その上、埃、粉塵。隣で角材を切り出したりソバをこねるのは止めた方が良いです。おまけに大電流にも弱く、近所に雷が落ちたり、同じ配線から電気ドリルを動かすとかは止めましょう (雷が落ちるのを止めさせるのか?)。最後に停電。何が起こるかは下記の無理矢理電源を切った場合を参照のことですが、色々ヤバイです。ってな感じで比較的弱点だらけですが、何事も加減の問題ですので、わざわざ壊れそうな事をやらなければ後は直射日光があたらず、風通しの良い場所で、ブレーカが落ちにくい電源を確保して設置してやれば、概ね OK な雰囲気です。

さて、質問で特にとあった無理矢理電源を切った場合をご説明しましょう。まず、一般的に無理矢理電源を切るとどうなるか、ですが、まず、セーブされていないデータがすべて消えます。ソフトによっては作業中データを一時ファイルとして保存している事がありますが、基本的に全滅です。さらに全作業が中断され、通常再開が不可能になります。その上、無理矢理電源を切った後、再起動した時に、前回のデータが正常に終了せず残留していたり、逆に終了時に行われる筈の処理が行われなかった為データが揃わなかったりと言う理由からシステムが正常に起動せず、最悪 2 度と起動しなくなります。ってな事がソフト面で発生しがちで、さらにハード面では特にハードディスクやフロッピィなどのドライブが物理的にぶっ壊れがちです。

話はそれますが、ここでハードディスクの物理的構造に付いて簡単に述べると、外見はレコードの様に成っており、横から棒の様な読書きの装置が回転する円盤に伸びてそこのデータを読書きする、と言う事が行われているのですが、この読書き装置と円盤の間には千分の 5 ミリの隙間が空いており、非接触で磁気情報を読書きしております。で、この読書き中に衝撃を与えたり、電源を不意に落とすと、読書き装置が円盤に接触する事があり、記憶媒体の円盤が物理的にぶっ壊れてその部分のデータが読書き出来なくなったり、読取装置が物理的にぶっ壊れて全体的に読書き出来なくなったりして、かなりヤバイです。

で、以上の事を前提にいろんな時に電源を落とした場合をお伝えします。

スリープ中
危険度
あんまり
効能
結構安全な場合が多いが、やっぱり止めた方がいい。
特記
設定でハートディスクまで止っている場合は、次回起動時にシステムスキャンが走る程度の事で済む事が多いですが、やっぱり止めましょう。っていうか、うっかりスリープしてるのに、電源投入のつもりで切る事がありますのでそういう事故に気を付けましょう。みたいな。
終了中
危険度
まぁまぁ。大当たりだと危険。
効能
データ的被害は殆どなし。ただし、システム部を記録するハードディスクが破損する恐れあり。
特記
かなり平気ですが、読み書きしているのはシステム部なので、やっぱり下手に電源を切らない方が吉です。っていうか、今まさに切れようとしている訳なので、それくらい待ちましょう。
普通に使ってる時
危険度
それなり
効能
セーブ前のデータは全滅。その上でディスク破損の恐れあり。
特記
基本的にやってはいけませんが、コンピュータが動かなくなっちゃった時は、ディスクが止ってるのを確認してから電源を落としたり、リセットしたりと言う事はありがちですが、あくまで自己責任でお願いします。

以上が比較的取り返しの付く場合が多い無理矢理電源を切った場合の話です。でも、まぁ、やらない方が吉って言うかやると凶です。以下に強烈に致命的かつ駄目な、やると大凶の瞬間を書いておきます。この時は絶対駄目であると同時に、寧ろ停電の原因となる電気炊飯器、電子レンジ、ドライヤなどに気を付けましょう。

起動中
危険度
危険
効能
ハードディスク破損の上、システム再インストールの可能性大です。
特記
基本的にハードディスクが壊れなければ OK ですが、動いているとしたらシステム部分のハードディスクの読み込み中ゆえ、ぶっ壊れるのもそこであり、システムが破損してかなり駄目です。
ソフトやハードのインストール中
危険度
かなり危険
効能
ディスクも心配ですが、システムも心配。心臓や身体に悪いです。
特記

ソフトやハードのインストール時には、registry (レジストリ) や driver (ドライバ) と言う普段使用者は意識しない場所が更新される場合が多く、普段意識してない為、駄目になった部分を探し出し、修復するのは結構困難なうえ、場合によってはシステムが激烈に不安定になり、再インストールを余儀なくされる事が良くあります。更にインストールしているのがハードウェアの場合、物理的に駄目になると、再インストールでは済まないので、かなり危険が一杯と言えましょう。映画の台本と違って、この手の危険に挑む事は愛と勇気の無駄遣いなので止めた方が無難です。

その他、Config.sys Autoexec.bat の更新中も危険ですが、解からない人は普段意識して変える事も少ないので、深く考えなくても OK です。ろばQは過去ディスプレィドライバの更新中に電源プラグが外れてしまった事があり大変な目に遭いました。って言うか再起動して画面が映らないと言うのはかなりビビリます。

デフラグメンテーション中
危険度
かなり強烈に危険
効能
かなりの確率でディスクが物理的に破損。御臨終の可能性もあります。
特記
やっちゃ駄目
スキャンディスク中
危険度
って言うか、やめれ
効能
相当な確率でディスクが物理的に破損。かなり終わってます。
特記
スキャンディスクとか、ウィルスワクチンソフトの実行中の電源切断はかなり強烈に危険と言えます。っていうかするな
BIOS の書き換え中
危険度
寧ろ破壊工作
効能
メーカ修理もしくは保証対象外でどうしようもなくなります。
特記
絶対あってはならない事態です。バットで殴りかかるのと似たような行為なので知らなかったでは済まされません。

ってな訳で様々な状況で無理矢理電源を切った場合を解説しましたが、一言で言えばちゃんと終了手続きを行え!ってな事で本日の笑点お開きにいたします。ちゃんちゃかすかちゃか、すっちゃっちゃ、ぷぅ。