ろばQ覚え書き2005年09月RobaQ's Memo 2005-09

G_ONEさんとのメール

この記事のURL
https://robaq.info/200509.xhtml#d20050902_1
初回更新日
2005-09-02T22:50:00+09:00
要約
先日痩せ我慢の奨めに書いた G_ONE さんと mail のやり取りをしていたのですが、G_ONE さんに公開のご許可を頂きましたので、双方のメールの内容を公開します。

先日痩せ我慢の奨めに書いた G_ONE さんと mail のやり取りをしていたのですが、G_ONE さんに公開のご許可を頂きましたので、双方のメールの内容を公開します。

なお、mail の内容は文意などに極力影響を与えないように注意しつつ、一部補足 (hyperlink の追加など) を行ったり、関係ない、或いは重複する部分などを一部削除したりしました。

また、文章のろばQの mail の内容は従来の当 site と同じく Public Domain ですが、G_ONEさんの mail は G_ONEさんの物となりますのでご了承下さい。

ろばQから G_ONE さんへの mail (通算1通目)

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050902_1_1
初回更新日
2005-08-31T23:02:00+09:00

初めまして、RBO 尾張マニアックスオーナのろばQと申します。

きょ~そさんの所経由でポリティクスの記事を読ませていただきました。

そこで、大変気になった点が1点有ったので、ポリティクスに対して、自分のサイトで記事を書きましたので、宜しければお読み下さい。

突然のメールにて失礼いたしました。では。

G_ONE さんからろばQへの mail (通算2通目)

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050902_1_2
初回更新日
2005-09-01T10:56:00+09:00

どうも初めまして。G_ONEと申します。メールありがとうございました。ご忠告感謝致します。おっしゃっている事、ごもっともです。まさしく会社の会議ではその通りです。もっと当てはめて言えば私とろばQさんが同じ政治結社に属してしてこれから国を良くしていこうという志を同じくする立場であるなら、私の発言は道義的に許される事ではないでしょう。

ですが残念ながらそのような前提ではなく、ネット上の個人の意見であり、私の偽らざる本音であり、それをネット上で公開する事になんら不都合は生じないと思っています。もちろん、これを公開する事で不愉快な思いをされる方が、少なからず、いやほとんどの人がそう思われるかもしれません。それにより、私の意見がいつでも自分だけ逃げ出す奴の言う事なので取り上げる価値は無いと無視されても、それはそれで一向に構いません。

私の考えとしては、国と民族は全く別の物として考えられると思っています。民族はその土地、地域の習慣、文化、文明、風土、気候までも含めた概念だと思っています。国は治安維持や公共的なサービス、または外的から身を守るためだけの枠組みでしかないと思っています。私は民族は大好きです。民族と国が同じ方向を向いているなら、これほど幸せな事は無いと思います。ですが残念ながら日本は程遠い状態なのはご存知だと思います。

私にとって第一に守るのは自分の家族です。妻であり、子供です。私の家族を守るために国を捨てるのが一番良い選択肢であるならば、躊躇無くそれを選びます。私にとって、私が国に属するのではなく、私の属性として現在住んでいる国があるだけです。

うまく表現し、お伝えできたかどうか分かりませんが、頂いたメールから、ろばQさんがとても心優しい方だと感じました。その思いには誠実に答えなくてはならないと思い、書き連ねた次第です。ですがこれを読まれてますます心象を害された場合、どうかご容赦下さい。それでは。

ろばQから G_ONE さんへの mail その2 (通算3通目)

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050902_1_3
初回更新日
2005-09-02T02:12:00+09:00

こんばんは、ろばQです。お返事有り難う御座います。

まず、最初に。

これを読まれてますます心象を害された場合、どうかご容赦下さい。

特に頂いたお返事で心象を害した、と言う事は有りません。仰る通り、と同意出来る点も多々あります。

しかし、やはり違う、或いは伝わっていない、と感じる部分も有りましたので、以下、更にお返事させていただきます。

まず、同意できる点からですが。

私にとって第一に守るのは自分の家族です。妻であり、子供です。私の家族を守るために国を捨てるのが一番良い選択肢であるならば、躊躇無くそれを選びます。

人によって守らねばならない物は多々あり、また、社会的にも道徳的にも、家族は守らねば成らない対象だと思います。ろばQとしてはも同様に守らねば成らない、とは思うのですが、いざ家族か国かどちらかを選ばねば成らない、と言う時にそこで家族を選ぶと言うのは批難される事ではないと思います。

その一方で、全く同意出来ない点もあります。

もっと当てはめて言えば私とろばQさんが同じ政治結社に属してしてこれから国を良くしていこうという志を同じくする立場であるなら、私の発言は道義的に許される事ではないでしょう。ですが残念ながらそのような前提ではなく、ネット上の個人の意見であり、私の偽らざる本音であり、それをネット上で公開する事になんら不都合は生じないと思っています。

いいえ、道義的、道徳的に批判に値します (以下にて理由を解説します)。

私にとって、私が国に属するのではなく、私の属性として現在住んでいる国があるだけです。

確かに、G_ONEさんにとっての国は、G_ONEさんが属する物ではなく、G_ONEさんに属する物なのでしょう。しかし、その国は同時にろばQの国でもあり、全ての日本人にとって、自分の国なのです。G_ONEさんが自分の国は駄目だと言う時、それは全ての日本人に対してお前の国は駄目だと言う事を意味しています。

また、以下のご自身の文章を思い出してください。

もうほんとに出来るものなら海外行きたいと思ってます。能力も金も無いですから、仕方なく留まってます。

多くの、圧倒的に多くの人々にとって、という物は捨てたり、逃げたりする物でも、出来る物でも有りません。沈みつつある泥船だと解ったとしても一緒に沈む以外の選択肢を持たないのです。会社や政治結社などとは存在の意味が全く違います。

単にそこに生まれただけかも知れません、自ら選択した憶えは無いかも知れません。しかし、結果として日本人である以上、同じ会社の会社員と言う以上に、同じ政治結社の構成員という以上に、同じ日本の国民であり、運命共同体なのです。

例えそれが偽らざる本音であろうとも、ネット上で開する以上は、それは公の発言であり、そこに私心を垂れ流すというのは道義上大いに問題があり、批難に値します。

もちろん、これを公開する事で不愉快な思いをされる方が、少なからず、いやほとんどの人がそう思われるかもしれません。それにより、私の意見がいつでも自分だけ逃げ出す奴の言う事なので取り上げる価値は無いと無視されても、それはそれで一向に構いません。

上記の様に解っていらっしゃるなら、自分だけ逃げ出すなどと言ってはいけません。価値がある、ない、と言う評価以前に、発言すべきではない事です。

勿論、本邦には思想の自由があります。言論の自由があります。思った事を意見表明する自由があります。しかし、例えば道義的に、道徳的に、言ってはいけない事があります。そして、政治を語るときに同時に同列にいざとなったら逃げるとは言ってはいけないです。

不愉快とか、発言の価値の有無ではなく、その態度が批判に当たります。

それから、後回しに成りましたが用語に関して (本当は最初に定義するべきなのですが)。

私の考えとしては、国と民族は全く別の物として考えられると思っています。民族はその土地、地域の習慣、文化、文明、風土、気候までも含めた概念だと思っています。国は治安維持や公共的なサービス、または外的から身を守るためだけの枠組みでしかないと思っています。私は民族は大好きです。民族と国が同じ方向を向いているなら、これほど幸せな事は無いと思います。ですが残念ながら日本は程遠い状態なのはご存知だと思います。

まず、国と民族が違うのは多民族国家の存在を考えれば当然かと思います。

その上で、ろばQとしては民族に気候などまでは含みませんが、共通の文化、歴史、言語、宗教、身体的特徴を有した集団……と大ざっぱに考えています。

一方で国とは確かに治安維持や公共的なサービス、または外的から身を守る為のもの、つまり、行政なのですが、それらが守っているのは国民の文化であり、歴史であり、言語であり、宗教です (多民族国家の場合、その文化、歴史、言語、宗教が複数あるかも知れません)。単にそこに住む人の生活保障をするだけの物では有りません。

そしてろばQは、日本という国を指して言うとき、憲法十七条、或いは大化の改新あたりに具体的な形を成して現在に繋がる行政を指して言っています。国が損なわれると言う事は、これら民族の文化、歴史、言語、宗教が損なわれると言う事を意味します。

思うに G_ONEさんが述べている国とは政府とか政権レベルのものなのではないかと思うですが如何でしょうか?

取り敢えず、頂いたお返事に対して思う所は以上です。

所で……、もし、宜しければ前回のメールも含めて、この一連のメールのやり取りを公開 (具体的には Web site に引用、転載) しても宜しいでしょうか? 特に前回のメールに関しては後からの申し出と成りますので大変申し訳ないのですが、出来ればよろしくお願いいたします (なお、ろばQのメールに関しては、メール本文は全て Public Domain として、公開、引用、転載していただいて結構です)。

それではよろしくお願いします。乱文にて失礼しました。

G_ONE さんからろばQへの mail その2 (通算4通目)

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050902_1_4
初回更新日
2005-09-02T12:11:00+09:00

丁寧なお返事ありがとうございます。

ご批判、しかと受け止めます。ですがもう少しだけ自分の発言の真意について補足したい部分がありますので、説明させてください。

確かに圧倒的多数の人にとって、現状の日本において国を捨てる選択肢は無いのでしょう。でも、私が言っている国は自分にとっての属性の一つに過ぎないというのは、全ての人類に当てはまる事だと思っています。ここで言う国、とはろばQさんのおっしゃる政権、政府と全く同一です。

国、というと色んな概念を内包してしまうので表現として不適切だったかもしれません。政権・政府は個人に取って属性の一つに過ぎないと言い換えられると思います。

私の偽らざる気持ちを今までのやり取りからもうちょっと詳細に説明しますと、政権・政府が自分にとってどうにも我慢できない。では変えて行こうにも実現できそうな方法が無い。既存の政府はそうさせまいとする謀略に非常に長けている。また国民が自発的に変わっていく兆しも無い。どんどん悪い方向へ向かっている。いろんな面で危険な方向へ行きそうだ。とても健全な精神の子供を育てられる環境ではない。自分の力ではどうしようもないので、愛する郷土、風土。文化を離れたくないのですが、仕方が無く違う国に行くという選択肢しかなさそうだ。という事なんです。

経済的に貧困にあえぐ国の人がボートピープルとなって難民となるでしょう? あれは食えないという非常に分かりやすい理由ですから、なんであんな危険を冒してボートピープルを選択するのかも理解しやすいです。私の危機感も、全く同じとは言えませんが、同じぐらいに逼迫してるんです。ですから、かの発言は皆さんに変えられないのなら捨てようよ、と勧めている気持ちでもあるんです。

今までのやりとりは全て、ろばQさんのご自由にして頂いて構いません。

それでは失礼します。

現在の日本の評価

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050904_1
初回更新日
2005-09-01T23:50:00+09:00
要約
G_ONEさんとのメールで、特にろばQは言及していなかったので、ろばQの考える今の日本の評価を。結論から言うと、ろばQは全く今の日本に絶望していません。と言うか、寧ろ今の日本はかなり良い状態だと思います。勿論気に入らない所も有りますが、変えられないなんて全く思っていません。

G_ONEさんとのメールで、特にろばQは言及していなかったので、ろばQの考える今の日本の評価を。

結論から言うと、ろばQは全く今の日本に絶望していません。と言うか、寧ろ今の日本はかなり良い状態だと思います。勿論気に入らない所も有りますが、変えられないなんて全く思っていません。

また、仮に気に入らない部分のみをクローズアップして考えた場合でも、今の日本で生まれ、育った日本人にとって、日本以上に住みやすい国なんて有るんでしょうか。仮に、移住に伴う個人的な言葉や経済力の問題が無かったとしても、ろばQは他国に移住したりしないと思います。

民族と国が同じ方向を向いているなら、これほど幸せな事は無いと思います。ですが残念ながら日本は程遠い状態なのはご存知だと思います。

申し訳ないのですが、全然存じておりません。というか (ほぼ) 単一民族の民主主義国家で、民族と国が全く別方向を向いている状況と言うのがちょっと想像できません。

私の偽らざる気持ちを今までのやり取りからもうちょっと詳細に説明しますと、政権・政府が自分にとってどうにも我慢できない。では変えて行こうにも実現できそうな方法が無い。既存の政府はそうさせまいとする謀略に非常に長けている。また国民が自発的に変わっていく兆しも無い。どんどん悪い方向へ向かっている。いろんな面で危険な方向へ行きそうだ。とても健全な精神の子供を育てられる環境ではない。自分の力ではどうしようもないので、愛する郷土、風土。文化を離れたくないのですが、仕方が無く違う国に行くという選択肢しかなさそうだ。という事なんです。

少なくとも、国民の力で国が変わらないと思っていたら、民主主義者を名乗れません。

経済的に貧困にあえぐ国の人がボートピープルとなって難民となるでしょう? あれは食えないという非常に分かりやすい理由ですから、なんであんな危険を冒してボートピープルを選択するのかも理解しやすいです。私の危機感も、全く同じとは言えませんが、同じぐらいに逼迫してるんです。ですから、かの発言は皆さんに変えられないのなら捨てようよ、と勧めている気持ちでもあるんです。

上記の通り、ろばQには逃げ出す理由なんかこれっぽっちも有りません。経済とか、外交とか、放置すると将来国を滅ぼす禍根となる、と言うような問題はいくつかあると思いますが、それらに関しても、現在特段絶望はしていません (民主主義者として、国をより良くする為の努力は必要だと思っていますが)。極端な話、仮に徴兵制が復活して2年くらい兵役義務が課せられても海外脱出なんてしないと思います。

話が多岐に渡りそうであることと、書いてみようとしたら自国が絶望に値しない事をわざわざ言語化するのが思ったよりも面倒くさかったので、取り敢えず今回はろばQの立場表明のみと言う事で。政治、経済、など個別の話は別の機会に……書く……かも。

文章における平衡への回答

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https://robaq.info/200509.xhtml#d20050906_1
初回更新日
2005-09-06T16:35:00+09:00
要約
そもそもという原則にばかり拘って、の側面を閑却してしまっているのであれば、最初の文章の題名が痩せ我慢の奨めなどと成るでしょうか。寧ろを両方を書いて、それらの葛藤のうちにどのような選択をするのかと言う事を強く意識したからこそ痩せ我慢と言う単語が出てくるとご理解頂きたい所。

そもそもという原則にばかり拘って、の側面を閑却してしまっているのであれば、最初の文章の題名が痩せ我慢の奨めなどと成るでしょうか。寧ろを両方を書いて、それらの葛藤のうちにどのような選択をするのかと言う事を強く意識したからこそ痩せ我慢と言う単語が出てくるとご理解頂きたい所。

右翼とか左翼とか抜きに、ろばQは政治の話をしている時にもうほんとに出来るものなら海外行きたいと思ってます。能力も金も無いですから、仕方なく留まってます。とか言っちゃいかんと思います。

建前だけでも痩せ我慢して、時に命を懸けて責任を取る、と言う態度を取るのが政治や道徳、宗教や正義など人の命や人生に関わる思想や価値を語る時の義務だと思います。

上記の通り、ろばQは最初の文章の最初で政治の話をしている時に (中略) 言っちゃいかんと思いますと述べ、最後にもう一度政治や道徳、宗教や正義など人の命や人生に関わる思想や価値を語る時と言う一文を付けて結論を述べています。単純に公の場で私心を出すな、などと言っている訳では有りません。

そもそもろばQが G_ONE さんに要求しているのは、民主主義国家の国民が政治を批判し斯く有るべしと言う権利を主張するのであれば、それに応じた責任ある態度を取らねば成らない、と言う権利と責任に関する話であり、にも関わらず私の偽らざる本音であり、それをネット上で公開する事になんら不都合は生じないと言うお返事を頂いたので、例えそれが偽らざる本音であろうとも、ネット上で公開する以上は、それは公の発言であり、そこに私心を垂れ流すというのは道義上大いに問題があり、批難に値しますと述べて G_ONE さんの無責任な態度を批判し、続けて政治を語るときに同時に同列にいざとなったら逃げるとは言ってはいけないですと、その批判の理由が政治を語る者の立場として相応しくないからである事を再度説明しているのです。

また、ろばQがここで公の発言と強調したのは、権利と責任権利とは、公の場に於いてその公を共有する相手に対し要求し、責任とは公の場に於いてその公を共有する相手から要求される物だからです。

ウェブだからの話しかしてはいけないだとか、私心を垂れ流してはいけないだとか、そもそもそういう二分法自体が非常に粗雑で稚拙である。

従って、ろばQは上記の批判に当たる主張をしていません。確かにネット上で公開する以上は、それは公の発言であり、そこに私心を垂れ流すというのは道義上大いに問題があり、批難に値しますとは述べていますが、それは一連の文章の流れの中での物であり、繰り返しますが、単純に公の場で私心を出すな、などと言っている訳では有りません。